Alisa 1377 Mono Synth

ソビエト製の1VCOモノシンセです。フィルタの回路が珍しいです。

■機器概要
http://www.ruskeys.net/eng/base/alisa1377.php
下のほうに回路図とマニュアルへのリンクがあります。

■回路図1:
http://www.ruskeys.net/pasp/alisa1377/c/alisxem.jpg

○概要:
・左上: 基板の接続(キーボードはキー1個あたり、接点1個のものを使ってます)
・左下: EG(2つ同じ回路がある。普通のEGとは反転していて負電圧出力。)
・右上: 電源回路
・右下: VCFとVCAと出力アンプ

○VCF
・とても変わった回路です。2次のTransistor Ladderなのですが、特性としてはなんとSallen-Kay型に近いのです。
・R46からR43を経由がレゾナンス用のフィードバック経路です。
・ラダー3段積みの2段目のベースに入力されると、BPFになります。(納得できないかもしれません。私も解析するまで分かりませんでした。)
・ダイオードV11, V12, V13は、内部の基準電圧を生成。
・A11, P12はアンチログ回路を構成。基準電圧がダイオードで作ったものなので、温度特性が怪しい。(もしかしたら絶妙な定数なのかも知れません)
・制御電圧CVは、電圧が下がるほど、カットオフ周波数が下がります。

○VCA
・差動アンプを使った普通のVCAです。
・EGが反転負出力なので、R54経由で差動アンプの共通エミッタを直接駆動しています。
 ディスクリート部品で作るなら、簡単で効率いい駆動方法です。

■回路図2:
http://www.ruskeys.net/pasp/alisa1377/c/alisxem2.jpg

○キーボード:
・1接点キーボード用なので複雑です。読みづらいので今回は説明しません。
(Alisa1387のほうが読みやすいです。)
・A9のボルテージフォロワ出力がキーボードの電圧になります。

○VCO:
・三角波がコアです。VCOといいながら電流で制御するものが多いのですが、これは本当に電圧制御です。
制御電圧に比例した電流を積分器で充放電します。V10のMOS-FETを使ったスイッチで充電か放電かを切り替えます。
・アンチログが電圧出力になっています。A2のデュアルトランジスタでアンチログの電流に変換して、これをA13で電圧に変換しています。R45, R46, R50では、おそらくオペアンプA13のバイアス電流を補償しています。
・A2とA4の全波整流回路が2段あり、三角波の1オクターブ上と2オクターブ上の三角波が発生されます。この三角波から各種の波形をつくっています。だから切り替えスイッチで正確にオクターブが切り替わります。賢い設計です。
・A19, A21は微分器とコンパレータで、三角波から方形波を作り出しています。この方形波で三角波をスイッチすることによりノコギリ波のような波形を作り出しています。A23の後のS6傍にノコギリ波のような波形が描かれていますが、私にはノコギリ波が出るようには見えません。多分、「-/-/」のような感じだと思います。
・A17, A20, A24周辺の波形変換はさらに複雑です。SergeのWaveShaperのように、ジグザグの折れ線からなる波形になるのだと思います。

おわり

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  • Alisa 1387 Mono Synth

    Excerpt: 以前紹介したAlisa 1377の改良版でしょうか? Weblog: アナログ電子楽器の回路を読む racked: 2011-01-22 00:58