Simmons SDS800 Electronic Drums

シモンズのエレクトロニックドラムの廉価版です。アナログ音源の中では比較的後期なので、回路が洗練されており、必要な回路機能がわかりやすいです。

■回路図や使用ICの情報:

  http://userwww.sfsu.edu/~gzifcak/sds-800.html

学生さんのサイトなので、将来なくなる可能性が高いです。保存しておくことをお勧めします。

■Snare、Tom
○トリガ回路
・パッドからの信号をIC5の8,9,10番ピンのオペアンプで増幅して、エンベローブのトリガ信号を作っています。ちょっとこの回路が変わっていて、対数的に出力がクリップします。パッドを叩いた強さに対する音量の変化を使いやすくするためのものだと思います。

○トーン音
・トーン音(ポン、ボン、ドンという音)は、右のほうにあるCEM3394で作っています。
・CEM3394はVCOからVCAまでまとめてワンチップとなっているICです。(ちなみにずっと古いSDS5などでは、VCO、VCF、VCAのそれぞれが専用ICです。)
・右上の囲み回路図から分かるように、スネアでは、VCFのレゾナンスを変えられるようになっています。
・タムでは、レゾナンスは変えられません。

○アタック音
・アタック音を作るための回路が特徴的です。タムやスネアでは、アタック音専用のVCA(IC7: 3080)があり、ノイズ源からD1,C2,R8で形成される固定エンベローブで変調して「ビシバシ」音を作っています。
・アタック音は、C5を経由してVCFの途中に注入されています。1次のHPFと3次(厳密には4次です)のLPFを通ることになります。

○ノイズ発生
・左上のノイズ源は、トランジスタT5を逆バイアスして発生したノイズを、IC8(LM301)で増幅しています。
・位相補償の端子からジグザグの線が出ていますが、これは微小な位相補償容量を実現していることを示しています。実際に、2本の線が撚ってあるのだと思います。301の利得をほとんど最大限に使った増幅をしているはずですが、少しだけ位相補償の容量が必要なのでしょう。
・このノイズは全てのタムタムとスネア、バスドラムで共通に使われています。
・ノイズは、3394にも入っていて、トーン音とのバランスが変えられます。


■Bass Drum
・トーン音を3394で作っているのは、タムタムと同様です。
・特徴的なのは、アタック音生成回路です。ワンショットマルチバイブレータ74LS221を4個もつなげたリング発振器でクリック音が不規則風に発生します。これをエンベローブで変調することによって、独特のアタック音を作っているのだと思います。IC7はおそらく3080でノイズ変調用のVCAです。

おわり

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