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zoom RSS AD/AR Envelope Generators Using CMOS FlipFlops.

<<   作成日時 : 2013/07/01 00:14   >>

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CMOS4000シリーズのフリップフロップでエンベロープジェネレータを設計してみました。
ゲートの整形/反転は一回だけ、と勝手に制約をつけました。(2回反転すれば簡単なのです。)

今回は、試行錯誤の経過も説明します。

そもそもの目的は5Vで動作するエンベロープジェネレータを作ることでした。(まだ作っていませんけどね。)

最初のアイデアは、
 ・アタックで電圧が十分に上がった時に、SRフリップフロップにリセットをかければ
  AD(アタック-ディケイのEG)が実現できる。
 ・リセットをかけなければAR(アタック-リリース)になる。
 ・大抵のリセット端子にはインバータが入っているので、その閾値をうまく使えば、
  アタックレベルも大体制御できる。
ということでした。


■アイデアを具現化した最初の回路

少々試行錯誤してこんな回路になりました。フリップフロップとしてCD4013を使いました。(JK-FFのCD4027でもできます。)

画像


工夫したのは、トリガ方法です。反転したゲートの立ち下がりを微分して、VDDから下向きのパルスを作ります。下向きパルスがVDDに戻る瞬間にトリガをかけます。そのため少しだけ遅れます。この遅延はC2とR7で決まりますが、マイクロ秒のオーダーには簡単に短くてきるので、問題ないと思います。

インバーテッドダーリントンエミッタフォロワのあとにアッテネータがあり、この分圧比をスイッチで切り替えます。分圧比が大きく閾値を超えられるとADになります。分圧で、閾値を超えられないとARになります。

出力の波形は以下のようになります。

画像


ここで困ったのが出力電圧があまり上がらないことです。電源電圧を高めにすれば問題ないのですが、5Vで動かすと、ちょと物足りない振幅しかとれません。D3がショットキなのは、少しでも高い電圧にするためです。それでもアタックを長くすると、アタックがちょっとつぶれ気味です。


■バッファに利得を持たせた回路

トランジスタ2個で利得を持たせたバッファにするとほぼ5Vまで届く波形ができます。

回路図:
画像


ただし、このバッファでは0V近い電圧がうまく通らず、アタックタイムが長いと立ち上がりが少し遅れます。

波形:
画像



■オペアンプをバッファに使った回路

バッファで一番無難なのはRail-to-railのオペアンプです。

オペアンプ版回路:
画像


オペアンプ版波形:
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■一応の最終的な回路

ここまでの回路では、ADとARを確実に切り替えるためには、アタックレベル電圧にかなり差をつけておかなければなりません。CMOSの閾値は精密でないので、調整が必要になる可能性が高いです。調整は嫌なので、スイッチでリセットの経路をON/OFFすることにしました。同時にバッファの利得を変えれば、アタックレベルをほとんど変化させないことができます。電源電圧一杯まで出力の振幅をとることができるようになりました。

最終版回路:
画像


OptionのR17で若干のバイアスを加えて、アタックタイムが遅いときの遅延を減らしました。さらに凝って、ゲートの立ち上がりでコンデンサが放電されるような回路をつけてみました。


最終版波形:
画像


ゲートの立ち上がりの遅延は、かなり短くなりました。

立派なエンベロープが出ますが、ちょっと回路は複雑になってしまいました。


つづく

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