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zoom RSS Dome Filter Based on Twin-T Network

<<   作成日時 : 2012/11/08 23:16   >>

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移相回路について勉強していて、Twin-Tフィルタを使ったものを知りました。シミュレーションしてみたところ、位相特性はかなり直線的で、多少のリップルはあるものの、Dome Filterが作れそうな気がしてきたので、2段でどこまで行くかを試行錯誤してみました。

■回路

Dome Filterというのは、広い周波数に渡って位相差を90度にするフィルタです。信号処理理論でのHilbelt変換という処理を近似していて、BodeやMoogのFrequency Shifterに使われています。

今回は、Frequency Shifterではなく、Monolarというプロセッサに使うことを想定して回路を書きました。Monolarは、ステレオ信号をモノラル信号に変換する機器です。単にモノラル信号を得るためなら、加算するだけでいいのですが、コーラスなど空間エフェクタで逆位相の信号が左右に入っていると、加算するとキャンセルされて効果がなくなってしまいます。それを防ぐために位相をずらしてから加算します。放送局などで使われているそうです。

画像
Dome Filter Based on Twin-T Network.


ひとつのオペアンプで2次のAPF(移相回路)ができるので、2段繋いで4次のAPF(All Pass Filter)になっています。各段で中心周波数がずれているので、2段接続すると、広い周波数範囲に渡って、位相がなめらかに変化するフィルタを作ることができます。なめらかに変化する位相差が常に90度に近くなるように、上側と下側の中心周波数を調整しました。中心周波数は理論的に算出できるはずですが、あまり考えず、試行錯誤で設計しています。


○設計の工夫

定数は、コンデンサの値をすべて一定の10nF(0.01μF)にして設計しました。これで高精度な部品が使いやすくなります。選別する場合も相対誤差だけが問題なので比較的簡単だと思います。(例えば、100個入り位の袋を買ってきて、容量計で分類して、近い値のものが集まったら終了です。)抵抗のほうは高精度品も問題なく入手できるはずです。


■位相特性、振幅特性

画像
Phase and Amplitude Responses.


位相特性は少し波打っています。位相差はほぼ90度ですが、最大7度程度ずれている周波数があるように見えます。振幅特性は高域で少しずれてしゃくれ上がっています。

Monolarの加算結果の特性も調べました。位相特性だけを見ていても、数度の誤差は読み取れないのですが、振幅特性が十分に平坦ならば、加算した振幅特性において位相差に対応したリップルが見えます。リップルはプラスマイナス0.5dB程度なのでかなり優秀だと思います。

(本物のDome Filterはさらに高精度らしいです。これは次回に。)

おわり

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