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zoom RSS Multifunction LFO/EG Pt. 1

<<   作成日時 : 2011/06/07 01:04   >>

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簡単な回路で、LFOをEG的に使ったりいろいろできることがわかりました。ちょっとした追加回路でいろいろな機能が1つのVRで切り替えられます。シミュレーションでいい定数が見つかってきたので紹介します。

画像
Schematic of Multi-Function LFO/EG.
This schematic has a problem. An improved circuit is tested and public. http://houshu.at.webry.info/201106/article_3.html


基本は単電源で動作するLFOです。シュミットトリガのバイアス電圧とそこに加えるゲート電圧を変えることで、機能がいろいろ変わります。R7とR6からなるVRの位置で、以下のように変化します。

(1) Attack Decay: Gateが入ると一度だけ上がって下がる。
(2) Gated LFO: Gateの期間だけずっと三角波がでる。
(3) Attack Release: Gateの立ち上がりで上がって、立ち下がりで下がる。
(4) Reverse-Gated LFO: Gateのない期間だけ三角波が出る。
(5) Reverse Attack Decay: Gateの立下りで一度だけ下がって上がる。

Gateが入らない場合、(4)以外では発振しません。(4)では、普通のLFOになります。
(3)以外では、VRの位置によって、LFOの発振中心電圧やEGのピーク電圧も変化します。

と文字で書いてもわからないと思いますので、シミュレーション波形です。Gateに対して、様々な波形を発生することができます。

画像
Output Waveforms for Various Operating Point of R6 & R7.


回路図の説明に戻ります。

全てのOPアンプは、電源電圧いっぱいで使えるRail-to-Railタイプです。電源電圧が高ければRail-to-Railでなくてもいいはずですが、5V単電源向けに設計しました。(電源電圧や積分器のクリップ電圧が微妙で誤差によってはうまく動作しない可能性があります。)

U1が積分器、U2がシュミットトリガです。U3はGate波形を整形しています。Gate電圧を正確に0Vから5Vで変わるようにしています。これはあとでLFOのバイアス電圧を正確に制御したいからです。

U1の時定数の可変方法は、Monotronに追加したLFOで使ったものと同じです。( http://houshu.at.webry.info/201104/article_3.html

積分器のキャパシタにはダイオードが並列になっていて、充電電圧をクリップしています。これのおかげでGateが下がったときに、妙な変化をせず、素直に出力電圧が下がります。(本当は下側もダイオードでクリップしたほうがいいと思います。)

シュミットトリガ回路のバイアス電圧というか閾値の電圧とそこに加わるGateの量を変えています。またC1を通じて、Gateの立ち上がりと立ち下がりのときに、強制的にトリガをかけます。

VR(R6+R7のこと)が0%(下端、Rgate=0)だと、一度だけトリガがかかり、上がった後下がってきますが、閾値が低すぎるので発振は繰り返されません。これが(1)の状態です。

VRが20%付近だと、Gateがあるときだけ、閾値があがり、発振が継続します。これが(2)の状態です。

VRが中央付近のときにGateの影響が最大になります。シュミットトリガ回路の出力は完全にGateが支配します。これが積分された波形になった場合が(3)のARです。

(4)(5)は、それぞれ(2)(1)の逆なので説明は省略します。

Paiaの9700シリーズのEGと機能が似ていますが、回路の原理が逆です。Paiaでは、AD型のEGを再トリガすることでLFOにしていますが、この回路では、LFOを再トリガさせないことでEGにしています。

シミュレーション波形を見ればわかるように、機能(=VRの位置)によって、最大値や最小値がかなり変わりますので補正が必要そうです。このままではVCAのEGには使えないでしょうが、モジュラーシンセならなんとか使えるのではないかと思います。

このままの回路では少し問題があります。改良した回路を公開しています。http://houshu.at.webry.info/201106/article_3.html

おわり

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Multifunction LFO/EG Pt. 2
LFOやEGなどの機能を1個のVRで切り替えられる回路(http://houshu.at.webry.info/201106/article_1.html)をブレッドボードでテストしました。ほぼ予想通り動いたのですが、積分器のリミッタ/クリッパが大事なことがわかり、少し修正しました。 ...続きを見る
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2011/06/24 22:51

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