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zoom RSS March (Marsh) UDS Electronic Drums

<<   作成日時 : 2009/05/11 00:38   >>

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ソビエト製のエレクトロニックドラム、ドラムシンセです。

http://www.ruskeys.net/eng/base/march.php

回路図込みのマニュアルは下のほうの Manual/schemes をクリックするとZIP圧縮されたファイルとしてダウンロードできます。その中の「marsh_sxem1.jpg」が音源部分の回路図です。

結構凝った回路で、ノイズのディケイタイムとトーン音のディケイタイムを異なる設定にできます。

電源電圧はプラスマイナス12Vのようです。(「+12B」「-12B」とあります。)
左下から順に説明します。


■センサ信号処理

圧電センサらしきものから信号がR6経由でDA1に入力されます。(一見、グランドにつながっているようですが、これはシールド線を意味しているのだと思います。) DA1の増幅率からすると、センサからの信号電圧は充分に高いようです。 DA3では、センサ信号の強さに比例した比較的ゆっくりした信号を得るとともに、パルスを確実に取り出します。

C4がミソです。このC4では比較的ゆっくりした信号が取り出せます。 DA3で負帰還がかかっているので、センサ信号の強さまでしか上がれません。 一方、R15の左では、C4を充電させるために電源電圧まで上がるパルスが得られます。

DA3の右にあるAESと書かれたICはおそらくCMOSのゲートICで、パルスで一定時間LEDを点灯させます。 C4の電圧は、2つのトランジスタVT1とVT7に送られます。(経路α)


■EG

VT1はトーン音用のエンベロープを発生させるためにC2を充電します。 R7で決まる放電時間がディケイタイムになります。 C2の電圧はボルテージフォロワになっているオペアンプDA2でバッファされています。 ここで得られたエンベロープは、トーン音のピッチをスイープするとともに、経路δからトーン用VCAに送られます。

VT7のほうも同様にDA8まででエンベロープを発生します。 こちらはノイズのVCAとVCFのスイープに使われています。


■VCO

オペアンプDA4はトーン音のピッチを決める制御電圧の加減算を行っています。 DA2からのピッチ用エンベロープは、R17の値次第で加算減算のどちらにもなります。 つまり上昇のスイープも下降のスイープのどちらも一つのVRで設定できるということです。 S1とR9は全体のピッチの切り替えおよび連続制御をしています。

これらのピッチ用制御電圧の加減算を一つのオペアンプで行っているのは見事です。 簡単な回路なので、お互いに若干の影響はあるはずですが、多分、ちょっとつまみを回せば調整できる程度だと思います。

オペアンプDA5とDA6はトーン音を発生する三角波VCOです。 DA5が両方向の積分器、DA6がシュミットトリガになっています。 DA6の出力でVT5がON/OFFされます。VT5のON/OFFで積分器の充電と放電が切り替わります。 DA6の電源にはCRフィルタが挿入されており、他の回路への影響を少なくしています。 DA5の出力、すなわち三角波出力は、経路βで右斜め上のDA7に送られます。


■VCF

DA10はノイズ音用のVCFです。右の共通回路のVT1とVT7で発生させたノイズが、C17の左から入ってきます。 フィルタとしてはブリッジドT型のバンドパスです。

ダイオードVD5...VD7が電圧制御の可変抵抗になっています。 この可変抵抗の値はダイオードを流れる電流で制御できます。つまりエンベロープでスイープできます。 このVCFは簡易な回路で、制御信号がもれやすいのですが、ドラム音にはこれで充分なのでしょう。 S2で、エンベロープによるスイープをON/OFFできます。 スイープしない場合は固定のフィルタとなります。 R60でスイープの量または、中心周波数を設定できます。 フィルタ後のノイズは経路S(Sを左右反転させた文字)からDA9に送られます。


■VCA

DA7とDA9は差動アンプ用のICのようで(CA3080のようなOTAではないはずです。)、それぞれ独立なVCAを構成しています。 11番ピンからの電流で利得が可変できるようです。電源も電圧が低めでなければならないらしく、
電源回路のツェナーダイオードから取り出しています。 DA7、DA9の2つの差動アンプからの出力をまとめて、オペアンプDA11による差動増幅器を使って、最終的な出力信号を得ています。 各VCAへの制御電圧は2連のVR(R52.1、R52.2)でバランスを変えられるようになっています。

おわり

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