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zoom RSS LFO from Guitar Magazine's Tremolo

<<   作成日時 : 2005/09/28 01:06   >>

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画像
LFOの動作(ギタマガのトレモロ)

■まず図面の説明から。

 ・Fig. 1は、LFO部分の回路図
   バッファは簡略化、電源はBIASが基準になるようにシフトしてある。
 ・Fig. 2は、OTA入力の波形
   図の下のほうにある<A>, <B>, <C>, <D>というのが各状態を表す。
 ・Fig. 3〜5は、Fig. 1の状態毎の等価回路。

■この回路が巧妙なのは、以下の点です。

 ・コンデンサで正帰還をかけている。
 ・ダイオードを使って正帰還の量を制御している。

順番に見ていきましょう。

○状態<A>: 等価回路はFig. 3
 ・D1, D2は両方ともオフ。
 ・R8-R6経由の負帰還と、C5-C6-C3経由の正帰還が同時にかかる。
 ・負帰還の量は、R6/(R8+R6)で、約1/5。
 ・正帰還の量は、(C5//C6)/(C3+C5//C6)で約1/2。
 ・正帰還のほうが負帰還より多いので、OTAの+入力のほうが−入力より高いまま。
  OTA出力は一定の電流(Iabc: VR1経由)を吐き出し続ける。
 ・OTAが吐き出した電流は、C3と(C5//C6)を直列にしたコンデンサを充電する。
 ・この状態は、D1がオンになるまで続く。

○状態<B>: 等価回路はFig. 4
 ・D1のみがオン。OTAの+入力は約0.6vに固定される。
 ・OTAの+入力のほうが−入力より高いので、OTA出力は一定の電流(Iabc: VR1経由)
  を吐き出し続ける。
 ・OTAが吐き出した電流は、(C5//C6)を充電する。これは状態<A>の約2倍の容量の
  コンデンサを充電していることになる。したがって、充電の傾きは状態<A>の約半分に
  なる。
 ・この状態は、OTAの−入力のほうが+入力より高くなるまで続く。

○状態<C>: 等価回路はFig. 3
 ・状態<A>の逆
 ・D1, D2は両方ともオフ。
 ・R8-R6経由の負帰還と、C5-C6-C3経由の正帰還が同時にかかる。
 ・正帰還のほうが負帰還より多いので、OTAの−入力のほうが+入力より高いまま。
  OTA出力は一定の電流(Iabc: VR1経由)を吸い込み続ける。
 ・OTAが吸い込んだ電流は、C3と(C5//C6)を直列にしたコンデンサ(約0u5F)を放電する。
 ・この状態はD2がオンになるまで続く。

○状態<D>: 等価回路はFig. 5
 ・状態<B>の逆
 ・D2のみがオン。OTAの+入力は約-0.6vに固定される。
 ・OTAの−入力のほうが+入力より高いので、OTA出力は一定の電流(Iabc: VR1経由)
  を吸い込み続ける。
 ・OTAが吸い込んだ電流は、(C5//C6)を放電する。これは状態<C>の約2倍のコンデンサ
  になる。したがって、放電の傾きは状態<C>の約半分になる。
 ・この状態は、OTAの+入力のほうが−入力より高くなるまで続く。

こんな感じで分かるでしょうか、、、。

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[回路][本] 「エフェクターを作ろう」補完計画 Vol.08
雑誌 ギターマガジンに不定期連載中((2005年7月現在))の「エフェクターを作ろう」という製作記事があるが、大人のプラモデル感覚を標榜するのはまぁいいとしても、回路図が無いのが欠陥である。 ということで、それを補完しようとするもの。怒りに任せて((なぜ?))勢いで描いており、間違いが多々あると思われる。ぜひお気づきの点をご指摘ください。 |*番号|*掲載号|*記事名|*リンク| |Vol.8|2005年10月号|トレモロ・マシーン|id:Chuck:20051003#p1 , 回路図| ... ...続きを見る
電音の工場 @ g.E-Music
2005/10/03 07:51

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
Chuckさんの所から飛んできました!
このLFOは僕も面白いと思いましたので簡単にシミュレーションしてみました。
(OP-AMPでやっています)
http://masa921.hp.infoseek.co.jp/gm_lfo_sim.jpg
SW1は起動用です。
IC2のゲインをうまく調整するとビブラートでゆっくり使っても違和感出なそうなやわらかい波形も出ました。

面白いので近いうち実際に組んでみようと思います。
masa921
2005/09/28 06:59
波形の図を描くのに結構苦労したのですが、シミュレーションなら簡単そうですね。
ちょっと修正するときれいな三角波も出せそうです。
ダイオードのリミッタとIabcを高精度にすれば、音楽が弾けるVCOが作れそうな気がしてきました。
houshu
2005/09/29 01:15
詳しい解説、参考になります。
私の頭は「LM13700のアプリケーション例と同じかなぁ」と思ったところで停止していました。
http://www.national.com/ds/LM/LM13700.pdf こちらの Fig.18 です。

ギタマガ回路は C3 が効いているんですね。LFO部分を組んで実験してみようと思います。
Chuck
2005/09/29 07:10
>Chuckさん
どこかで似たような回路を見たことがある、、と思っていたのですが、アプリケーションノートだったのですね。
C3のおかげで、波形に垂直の部分がなくなってます。
houshu
2005/09/29 12:17

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